芳香蒸留水とは高温の水蒸気で植物の成分を抽出する方法の「水蒸気蒸留法」で抽出された水溶液のことです。
別名「ハーブウォーター」「フローラルウォーター」「アロマウォーター」などとも呼ばれるほか、原料植物の名前に因んで「~水」「~ウォーター」とも呼ばれています。(例/原料植物がローズの場合→「ローズ水」「ローズウォーター」)
芳香蒸留水は高温の水蒸気で抽出されているため、植物の水溶性成分と油溶性成分(=精油)との両方を含有しています。
芳香蒸留水は水(=ハイドロ・ヒドロ)にコロイド状となった精油が飽和限界まで溶解しているという特性があるため、「ハイドロゾル(ヒドロゾル)」とも呼ばれています。
精油を加えた精製水やハーブティーなどを代替として作っても芳香蒸留水の代替にならないのはこのためです。
芳香蒸留水は精油を抽出する際の副産物に位置付けられる場合が殆どですが、水蒸気蒸留法によって抽出できる精油がごく少量の植物(ローズやネロリ等)が原料の場合では、原料植物の含有する水溶性成分が油溶性成分よりも多いとみられることから、芳香蒸留水をメインに抽出する場合もあるようです。
芳香蒸留水と精油では抽出できる量に差があることから、芳香蒸留水は精油に比べて安価ではありますが、精油同様に植物のナチュラルで心地よい香りを楽しむことができます。(※精油と芳香蒸留水は含有成分が異なりますので香りにも違いがあります。)
精油よりも気軽に使用することができる芳香蒸留水はそのままスプレーボトルに入れて使用することも可能です。