■ サイプレスとは?
サイプレスはアジア西南部・地中海地方東部が原産のヒノキ科の常緑高木で、樹高50mくらいにまで成長します。暗緑色の鱗状の葉を持ち、小さな花を咲かせ、直径1~3cmで緑色から褐色に変わる球果をつけます。サイプレスは欧米においては松と並んでもっともポピュラーな針葉樹で、木材は堅くて耐久性があり大変丈夫なことから、建築材や家具材としても利用されています。また、葉や小枝から得られる精油は、男性向けの香料として用いられることでも広く知られています。本商品はサイプレスの葉と小枝から水蒸気蒸留法で採油された100%のエッセンシャルオイル(精油)です。
■ サイプレスの名前について
種小名の「sempervirens」は「semper(常に)」+「virens(緑の)」で、この木が四季を通して緑をたたえていることから、「永遠に生きる」という意味を表すといわれており、古代ギリシャの哲学者プラトンはサイプレスを不老不死の象徴に喩えています。また、属名の「Cupressus」は、古代ギリシャ語の「kyparissos(キュパリッソス)」がラテン語になったもので、ギリシャ神話に登場する美少年キュパリッソスの名が由来とされています。ケオス島に住むキュパリッソスは、大変かわいがっていた神聖な鹿を誤って槍で刺し殺してしまい、その悲しみと後悔のあまり、永遠に喪に服したいと神々に願い出ました。神々は彼の姿をサイプレスに変えて、永遠に死者を悼む役目を与えたといわれています。この伝説からもサイプレスは死者への哀悼のシンボルとされています。
■ サイプレスの歴史
サイプレスは古代の文化や宗教と密接に関わっており、地中海に浮かぶキプロス島はサイプレスの名を取って名づけられた島で、この木を崇拝している島として命名されたといわれています。古代エジプト、ギリシャ、ローマでは神聖な木として崇拝されており、エジプトでは死者を慰める植物としてミイラの棺に使われ、ギリシャでは神々の彫像の材として用いていました。また、サイプレスの木材は丈夫で耐久性があることから、アレキサンダー大王の艦隊にも使われたといわれています。
■ サイプレスと相性のよい精油
レモン、 スイート・オレンジ、 グレープフルーツ・ピンク、 グレープフルーツ・ホワイト、 ベルガモット、 ライム、 ローズマリー・スペイン ローズマリー・チュニジア、 クラリセージ(ブルガリア)、 クラリセージ(アメリカ)、 ジュニパーベリー、 サンダルウッド・オーストラリア、 サンダルウッド・マイソール、 ローズゼラニウム、 ラベンダー・クロアチア、 ラベンダー・ブルガリア、 ラベンダー・フランス、 など。
■ 使用上の注意
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