■ フランキンセンスとは?
「フランキンセンス」とはカンラン科ボスウェリア属の樹木から採取される固形の樹脂で、「乳香(にゅうこう)」や「オリバナム」とも呼ばれています。樹脂とは樹皮より分泌されている樹液に含まれる不揮発性の固形~半固形の物質のことであり、フランキンセンスは樹皮に切り込みを入れて樹液を分泌させることにより採取されています。フランキンセンスの樹脂は乳白色~黄色~橙色の粒状の固形物質で、スモーキーかつスパイシーなバルサムの香りに、ほのかに果物様の甘い香りと酸味を含んだ、奥深い神秘的な芳香があります。産地や種により色や芳香に違いがみられますが、透明感があり硬度があるものほど良質であるとされており、希少な青みがかった乳白色のフランキンセンスは最高級品として高値で取引されています。
ボスウェリア属の樹木は中東(イエメン・オマーンなど)や、アフリカ(エジプト・エチオピア・ケニア・ソマリアなど)のほか、インドや中国に分布しています。産地により生育する種が異なっており、その種により色や芳香のことなるフランキンセンスが採取されます。フランキンセンスの中で最もポピュラーな種は「ボスウェリア・カルテリイ(Boswellia carterii)」で、一般的に乳香といえばこの種を指します。一方「ボスウェリア・セラータ(Boswellia serrata)」はインド・中国などが主要産地で、中東・アフリカの乳香と区別するために、「インド乳香」や「インディアン・フランキンセンス」と呼ばれています。セラータ種のフランキンセンスはカルテリイ種に比べライトで軽やかな香りが特徴です。
本商品はインド産セラータ種(Boswellia serrata)のフランキンセンス樹脂です。
■ フランキンセンスの名前について
英名の「Frankincense(フランキンセンス)」の「frank-」は中世ラテン語で「良質の」を意味する「francus」、「-incense」は古典ラテン語で「薫香」を意味する「incensum」を語源とするといわれています。また、別名の「Olibanum(オリバナム)」はアラビア語の「al(定冠詞)」+「luban(フランキンセンス)」をとおして、中世ラテン語から英語と伝わったものと考えられています。
■ フランキンセンスの歴史
フランキンセンスは紀元前から宗教儀式の中で、神々への献げものとしてや、瞑想を助けるものとして、祭壇の薫香に使用されていた、古典的なレジン・インセンスです。新約聖書にもあるように、イエス・キリストの誕生を祝う品として、ミルラ(没薬)と共に捧げられたことで広く知られています。また、王族や貴族の間では、ステータスの証に体に塗られていました。古代より黄金に値するものとして珍重されていたフランキンセンスをめぐっては、古来より利害と権力の争いが繰り返されたようです。
■ 相性のいいブレンド
サンダルウッド、シダーウッド、ジュニパーベリー、セージ、パチュリー、ベチバー、ベンゾイン、ミルラ、ラベンダー、ローズマリー、ローレルなど
■ 使用上の注意
ご使用に関しましては関連書籍等をご参考下さいますようお願い申し上げます。
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【価格】
50g / 1,350円(税込)
保存に便利なチャック付袋入
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