■ コーパルとは?
樹木から滲み出た樹脂が地中に埋没し、揮発性成分を失って硬化した樹脂は「Copal (コーパルまたはコパル)」と呼ばれています。このコーパルが長い年月をかけて化 石 化したものは「琥珀」または「Amber(アンバー)」と呼ばれます。コーパルもアン バーの一種とされることがありますが、コーパルは第四紀(168万年前~現在まで) のもので、完全に化石化していない半化石状態のものになります。コーパルがアン バー に変化するには、時間に加えて埋没した地層の温度・湿度・圧力等の化学的な条件が 関係していることは確かですが、そのメカニズムはまだ解明されていません。樹脂が コーパルへと変化するためには、長い年月の間、地中に埋没していても完全に分解さ れ ずに残る成分を樹脂中に含有していることが必要条件となります。このため世界中に 数ある樹脂を分泌する樹木の中でも、コーパルを生む樹木の種類は限られています。 既 に絶滅種となっている樹木もありますが、現生している樹木では、主に中央アメリカ の熱帯地域に分布するマメ科の広葉樹「Jatoba(ジャトバ)」や、主にニュージーラ ンドを中心に分布するナンヨウスギ科の針葉樹「Kauri(カウリ)」などが知られて いま す。
■ コーパルの歴史
メソアメリカ地域で興亡した、マヤ文明やアステカ文明などの高度文明において、 コー パルは宗教的儀式や結婚式などの神聖な式典で焚かれる香としてや、神への供物、王 への献上品として用いられていたといわれています。
■ 使用上の注意
食品ではございません。
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